8月11日の日記

2004年8月11日
狭い狭い更衣室。

何時もはちゃんと開いているのに
その日は開いていなくって。

「更衣室、誰か使ってるんですか?」

閉められたドアを指差しながら。



「あー。バカが寝てるよ。」

厨房で仕込みをしていた先輩が
明るい笑いを零しながら言った。



……ばか?



あぁ、多分
アナタの事ね。

ゆっくりとドアを開けてみれば
其処にはスヤスヤと眠っているアナタの姿。

参ったなぁ…。着替えられないや。

そんな事思いながら
ふとアナタの寝顔を見てみる。

綺麗な顔。
この前テニスの合宿で焼けた肌。
それから長い睫と、
何時も私に微笑んでくれる唇。

何て綺麗なんだろう。


ずっと見つめていたかったけど
バイトが始まるまで後10分。

速く着替えて、入店手続きしなくちゃ。



ごめんね?
本当は起こしたくないんだよ?


静かに身を屈めて
アナタの身体を揺らしたら
アナタはその閉じていた瞳を開いて

「おはよ。」

って微笑んだ。



それが
今日の始まり。


*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

フィクション?
ノンフィクション?

まだまだ続く。

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